本日の授業が伝統大工応用コースの修了日となることから、6か月間にわたる学科、実技の講義を振り返りました。
多くの受講生は「塩尻市の牧野瀧社」での神社改修工事が印象に残ったと発表がありました。今後このような社殿や寺院修復作業の機会や日常の業務をしていく中で役立てていきたいと決意表明がありました。
この後は、小谷村で親子で茅葺き職人として活躍されている(株)小谷屋根の松澤敬夫氏と松澤朋典氏の両氏を講師に迎えての第18回公開講座「茅葺き屋根を守る」を開催しました。
茅葺き屋根の減少、茅葺き職人も減少、材料のススキ、ヨシ、アシ、イナワラ等を調達するにも苦慮されている中、茅葺き屋根の良さ、構造、作り方、茅葺き屋根の寿命(一般的に葺き替えるのは一代に一度で約60年)、費用、ボランティアを含め大勢の人が携わっていること等を知り、あやふやな自己流になってしまわないよう、すべて現場で覚えなければならず、正解は無いが失敗は許せられない職であることを学びました。
午後は、修了式でした。県内のマスコミ各社が取材に訪れる中、受講生8名に修了証書が建設労連の林衛執行委員長から授与されました。また、長野県松本技術専門校の岡村勤校長からはスキルアップ講座修了証が受講生それぞれに授与されました。ご来賓の方にお祝いの言葉をいただいた後、修了生各人がお世話になった講師への御礼とこれからの抱負を述べました。