本日は、伝統大工コース・入門講座の受講生との合同授業でした。
降幡建築設計事務所の降幡廣信所長を講師に迎えて、「民家再生」の授業でした。
民家再生の第一人者として幅広く活動されており、民家再生塾塾長も務めておられる降幡講師は、松本市の東側郊外にある「本棟造り」の古民家が「民家再生」の原点となったとして、その民家に関する地方新聞の記事や書籍などの資料集めをしながら勉強し、現状の平面図・断面図・矩形図・展開図の作成を進めたとのお話がありました。執筆いただいた信州職人学校テキスト「信州の民家と再生方法」をもとに、「民家再生」に携わることは民家の持つ過去の歴史を正しく理解することが大切であると学びました。
午後は、(有)かわかみ建築設計事務室代表の川上恵一氏を講師に迎え、「伝統構法住宅の設計作法」と題して設計側の視点に立った授業でした。
「皆さんが大工職人と言われるように、我々、設計に携わる者も「設計職人」と言われるよう、日々努力しているので、共に頑張りましょう」との言葉から授業が始まりました。
民家とは、主に農家と町屋といった庶民の住宅のことで、無名の職人さんが確かな技術と心で築き上げたものである。また、信州の民家は種類が多く、独特のかたちがあるので、地域のかたちを生かし、地域の材料を使い、心を込めた手仕事で、和洋折衷の間取りとデザインなどを取り入れて民家づくりをすることが重要であると学びました。
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7月13日の授業「信州の建築」・「伝統建築研究」
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