6月7日の開講式から始まった第3期信州職人学校応用のコース授業は、本日が最終日となることから、4回の公開講座を含む6分野21科目の授業を秋山恒夫コーディネーター司会のもと、受講生・運営委員・講師と共に振り返りました。
受講生13名全員が毎週土曜日に事業主や家族の理解を得ながら、授業に出席して、今日の日を迎えることが出来ました。受講生からは、「これからは仲間として情報交換しながら、切磋琢磨して、技術を磨き、りっぱな大工職人になっていくよう努めます。」と決意表明がありました。
第26回公開講座は、「職人の経験を一瞬の技に注ぐ」と題した”へぎ板づくり・網代編み”の職人技術を学ぶ講座でした。
講師には、林野庁が指定する「日本 森の名手・名人」の認定を受けている、数少ない”へぎ板・網代編み職人”として活躍されている木曽郡上松町の「小林へぎ板店」小林鶴三氏をお招きしました。
小林講師は、「へぎ板、網代細工の制作技術は、ノコギリが発明される古代戦国時代、茶室などの室内装飾に用いられてきた伝統的なもので、刃物を使わず木を生の状態で薄く割り、自然の風合いを残した材料を用いる技術のことをいいます。」あわせて「その天然木の産地を求めて木曽に移り住んだ。」ともお話しされました。
独特の木肌と木目の風合いが出ている作品、天井や壁板などへの使用例などの紹介があり、改めて、木の美しさを知ることが出来ました。
午後に開催された修了式では、建設労連の林衛執行委員長より修了証書が授与されました。また、長野県松本技術専門校の春日泰智校長からは、スキルアップ講座修了証が授与されました。
来賓の方々から、お祝いの言葉をいただいた後、修了生それぞれがお世話になった講師の方々に感謝の言葉とこれからの抱負を述べて、6か月間に亘った信州職人学校の授業を締めくくりました。